「ミッションの確認/再考」? (3)
現時点で少なくとも2年は遅延が発生しているが、本木恵介 副理事長は「06-08年度をコミュニティーファクトリーモデルを構築する第二フェイズと位置づけています」(2007年度「年次報告書」)という。
「第二フェイズ」の完成とは、簡単にいえば、
という数値目標の達成と、「ファクトリー」の黒字化が条件だろう。
追加で「ワーカー」を募集しているようだが「訓練」はこれからであり、2008年度の成果は「26人」で確定だ。それは決して26「世帯」ではない。
そもそも「200世帯」には「1000人のこども」はいない。
昨年の国勢調査前、カンボジアの人口は1400万人、315万世帯と推定されていた。
〈1世帯あたりざっくり5人〉とした数字が、いつの間にかすべてこどもであることにされている。
ミッションの確認/再考といった話から、今後3~5年の計画をスタッフで議論し、
来年度の計画に落とし込むための合宿です。
http://www.kamonohashi-project.net/news/japan/20090225_520.php
つぎの「フェイズ」に突入する09年度、はたしてきちんとした事業計画は発表されるのだろうか?
少なくとも総会の議題にはなるはずだが、この団体にNPO法人の常識は通用しない。
「国際ボランティア貯金」寄付金の配分申請書に記された「コミュニティーファクトリー」の予算は、2工場100人で1000万円強。
1拠点26人で年度の途中から運営されている現在の工場に関しては十分すぎる寄付が集まっている、それどころか繰越金の範囲にすら収まっているというのに、事業計画が公開されないまま募金に拍車をかけるというのは異常な事態だ。
しかし、それは予定通りの事態でもある。
「会員事業で底支え」
「ビジネスで伸ばす」
という方針(仮説)だとすると、まず会員事業が立ち上げられるだけの
資金量がほしい。
http://d.hatena.ne.jp/mahiyah/20051202/1133488754
3年前のこのたくらみが、ようやく軌道に乗った、ということだ。
事業計画が不在のまま、組織の強化だけが目指されている。
食えているけどミッションは達成できませんじゃ全く意味がない。
現在従業員は年収260~300万円で、まだまだ満足してはいない。
今成功しているNPO「フローレンス」が300万円前後だったと思うので、自分達は順調な方ですが。
目標は、今後10年間でNPOでありながら年収600万円を目指しています。
ミッション性と収益性の双方を高めていきたい。
http://www.cccjp.org/blog/?eid=13
と、青木健太 副理事長はいう。
意味ねー。
http://kentaf4.vox.com/library/post/...
「3年先くらいまでしかやることを決め」ていないのに「10年」後の「600万円」という数字だけはある(しかもこれは「従業員」の年収であって、〈経営者〉のつもりの青木副理事長には、また別の額が準備されているのだろう)。
「ミッションの達成」どころか、達成されるべき「ミッション」を「確認/再考」するというレベルで足踏みしているのに。
ほんとうに「児童買春の撲滅」が目的なら、10年を待たないどこかで不連続的に激減させるような仕掛けを考えるものではないだろうか?