「問題の現状認識」? (1)
何人の子どもが被害にあっているのか?
この問いに答えるのは難しい。
明確な資料がないからです。
(略)
しかし、問題を解決するためには
まず問題を知ることが大事です。
これから何回かにわたって
簡単にこの問題について書いていこうと思います。
http://d.hatena.ne.jp/mahiyah/20051114
この問いに答えるのは難しい。
明確な資料がないからです。
(略)
しかし、問題を解決するためには
まず問題を知ることが大事です。
これから何回かにわたって
簡単にこの問題について書いていこうと思います。
http://d.hatena.ne.jp/mahiyah/20051114
2005年11月にこんなことを書いていた本木恵介 副理事長。
NGOが事業を創っていくとき、大事なことの一つに、現状認識がある。
解決しようとしている問題が、どのような問題であり、どうすれば解決できるの
か、そもそも介入する必要性があるのか、それをまず整理しなければならない。
http://keisuke.vox.com/library/post...
解決しようとしている問題が、どのような問題であり、どうすれば解決できるの
か、そもそも介入する必要性があるのか、それをまず整理しなければならない。
http://keisuke.vox.com/library/post...
3年半が過ぎてなお「まず」。
いったい、なにをしていたのだろう?
少なくとも「ミッションの確認/再考といった話から、今後3~5年の計画をスタッフで議論し、来年度の計画に落とし込むための合宿」は、「現状認識」すら欠いたまま行なわれた、ということだ。
一番やってはいけないことは、NGOの組織として存続するために、問題を過度に
ひどく捉えてしまうことだ。
組織が組織である以上、自己生存のためにそういう風なエネルギーをもってしま
う。
それを抑止し、組織のための組織ではなく、ミッションのための組織であるため
には、やはり現状の認識がとても大事だ。
ひどく捉えてしまうことだ。
組織が組織である以上、自己生存のためにそういう風なエネルギーをもってしま
う。
それを抑止し、組織のための組織ではなく、ミッションのための組織であるため
には、やはり現状の認識がとても大事だ。
もう手遅れなんだよ。
君が所属しているのは、組織として拡大していくためにあの映画を「真実」とし、「カンボジアの児童買春も同様の状況にあります」といってのける団体なんだよ。
たとえば、この問題がおきる要因は
・女性側(売り手側)の「貧困」「無知(たとえば詐欺にあう)」
・買い手側の「欲望」
・それを斡旋する業者の「ビジネス的メリット」
・それを許す社会/政府の「性に対する価値観」や「法律」
といったように分析できる。
・女性側(売り手側)の「貧困」「無知(たとえば詐欺にあう)」
・買い手側の「欲望」
・それを斡旋する業者の「ビジネス的メリット」
・それを許す社会/政府の「性に対する価値観」や「法律」
といったように分析できる。
「最大の原因は貧困にあります」として「ファクトリー」に注力してきたのはいったいなんだったのだろう?
大事なことはなんだろう。
1)少しでもよいから実際に買春宿の現場を調査する
(略)
1)少しでもよいから実際に買春宿の現場を調査する
(略)
ほんとうに「ミッションのための組織」であろうとするなら、いまのままのメンバーでは無理なことくらい、
[組織としての実現可能性]
・その事業を実施するに当たり、現状の経営メンバー・スタッフで
実現可能か。これをやりきるに値するだけの組織/個人か?
-事業を推進するために必要なスキルセット/資源は何か
-それに対して現経営陣/資源はそれを持っているのか
-もっていないとしたらどのように調達するのか
-特にKSF/コアスキルについて戦略をもっているのか
-強いマインド/高い人間性を持っているのか
http://d.hatena.ne.jp/mahiyah/20051202/1133488754
・その事業を実施するに当たり、現状の経営メンバー・スタッフで
実現可能か。これをやりきるに値するだけの組織/個人か?
-事業を推進するために必要なスキルセット/資源は何か
-それに対して現経営陣/資源はそれを持っているのか
-もっていないとしたらどのように調達するのか
-特にKSF/コアスキルについて戦略をもっているのか
-強いマインド/高い人間性を持っているのか
http://d.hatena.ne.jp/mahiyah/20051202/1133488754
君ならとっくに気づいていたはずさ。
うれしかったことは、病弱の母と甥っ子二人の家庭を支えている****さんがファクトリーで働きその賃金で甥っ子二人が学校に行けるようになったことです。
http://www.life.wakayama-u.ac.jp/file/shougainews29.pdf
http://www.life.wakayama-u.ac.jp/file/shougainews29.pdf
現地の事業は〈イメージ〉でよくて、「2008年までに200世帯1000人のこどもを守る」なんて嘘っぱちなのさ。
そんな奴の、どこに「人間性」があるというんだ?
・「自分がやっている方がうまくいかないじゃん、と気づいた。気づいたけど認めたくないので、そのままにしていた」
(フローレンス 駒崎)
・「発生した問題は、実は頭の片隅に前まえからあったこと
だったりすることが多い」(フローレンス 駒崎)
http://d.hatena.ne.jp/mahiyah/20051220/1135087906
(フローレンス 駒崎)
・「発生した問題は、実は頭の片隅に前まえからあったこと
だったりすることが多い」(フローレンス 駒崎)
http://d.hatena.ne.jp/mahiyah/20051220/1135087906
こういう助言もあったのに、問題がすべて先送りされてただけ。
また、学校運営を通じてカンボジア人スタッフと協働したことで、今後の事業を展開するために必要な組織基盤も構築できた。とはいえ、既に傷ついてプノンペンのような都会の保護施設にいる子どもへの教育も大事だが、問題の発生源である農村部の貧しさに向き合わなければ、児童買春の問題は終わらない。
しかし、スタッフ内部では、農村支援と都市部のパソコン教室のどちらに比重を置くかで意見が割れた。一時は団体分裂さえ危ぶまれたが、結局は当初のミッションである「児童買春を解決する」という基本にみんなが合意することで農村支援が始まった。
http://www.createmedia.co.jp/img/kamo-report-sample.pdf
しかし、スタッフ内部では、農村支援と都市部のパソコン教室のどちらに比重を置くかで意見が割れた。一時は団体分裂さえ危ぶまれたが、結局は当初のミッションである「児童買春を解決する」という基本にみんなが合意することで農村支援が始まった。
http://www.createmedia.co.jp/img/kamo-report-sample.pdf
統合軸としてかつては有効だった「当初のミッション」、いまはその「ミッション」すらぶれている。
どうなることやら。
まあ、ロクなことにはならないだろう。組織が割れるくらいの熱さで挑まなければ。
「自己生存」のためにリアリティのない「ミッション」を掲げるから空回りする。
[追記]
⑤その他可能性があるもの
・セーフティーネット構想:既存の組合などに保険/共済の仕組みを
入れていく。SEDACなどと組めれば可能性はあるかもしれない。
ただ、農村は共済のような直接儲けにならないものには
厳しいと考えられる。それを支払うことが可能なだけの
収入がないから困っている可能性が高い。
突発的な病気になったり、などのリスクヘッジとしては有効。
・緊急支援バンク構想:こちらでファンドを用意し、
やばくなった家族には緊急支援をする。その後、②などを
実施していく。⇒②のサービスの付随的なものとして捉えるのが
よい。
http://d.hatena.ne.jp/mahiyah/20051128/1133445942
・セーフティーネット構想:既存の組合などに保険/共済の仕組みを
入れていく。SEDACなどと組めれば可能性はあるかもしれない。
ただ、農村は共済のような直接儲けにならないものには
厳しいと考えられる。それを支払うことが可能なだけの
収入がないから困っている可能性が高い。
突発的な病気になったり、などのリスクヘッジとしては有効。
・緊急支援バンク構想:こちらでファンドを用意し、
やばくなった家族には緊急支援をする。その後、②などを
実施していく。⇒②のサービスの付随的なものとして捉えるのが
よい。
http://d.hatena.ne.jp/mahiyah/20051128/1133445942
ティダ(仮名)が危機的な状況だ。
ティダの父親が先日亡くなった。
両親で漁業をしており、その際、溺れ死んだ。
そして、その後、ティダは病気になった。
結核のような病気らしい。いくつかの病気の複合でもあるらしい。
(略)
診断費用として75$かかり、金貸しから100$お金を借りたらしい。
毎月7$の利子が発生する。これからも薬代がかかる。
現状で、かものはしの組織として以前から検討中なのは、
訓練生・ワーカーに対する医療費支援がひとつ。
たとえば毎月20$までは支援しますよ、といったものだ。
もうひとつは緊急融資だ。
今回のようなケースにおいて緊急に低利子で融資する。
ただ、組織として行うには、ルールを検討しなければならないので
時間がかかる。
http://keisuke.vox.com/library/post...
ティダの父親が先日亡くなった。
両親で漁業をしており、その際、溺れ死んだ。
そして、その後、ティダは病気になった。
結核のような病気らしい。いくつかの病気の複合でもあるらしい。
(略)
診断費用として75$かかり、金貸しから100$お金を借りたらしい。
毎月7$の利子が発生する。これからも薬代がかかる。
現状で、かものはしの組織として以前から検討中なのは、
訓練生・ワーカーに対する医療費支援がひとつ。
たとえば毎月20$までは支援しますよ、といったものだ。
もうひとつは緊急融資だ。
今回のようなケースにおいて緊急に低利子で融資する。
ただ、組織として行うには、ルールを検討しなければならないので
時間がかかる。
http://keisuke.vox.com/library/post...
何も進歩していない。
こういう問題意識があって、予想された現実を目にして、それでもなお「組織」としては「月25ドルあれば一家5人が生活できて、出稼ぎにいかずにすみ、こどもたちも学校に行ける」、あるいはもっと乱暴に「体を売らなくてすむ」といった説明になるのは、内部に「組織のための組織」を生み出す〈病巣〉を抱えているからだ。
by grilled_duckmole
| 2009-04-19 09:31