2006年度「損益計算書」を読んでみる (1)
「IT事業部」=「Xperl」の売上は大幅に伸びたが、対応する支出は抑制されているように見える。
06年度決算では、税引後でも当期収支差は9491千円と、ちょっとしたNPO法人の年間予算を上回る。ではなぜ、この金額をカンボジアでの公益事業に充てることができないのだろうか?
貸借対照表に「売掛金」として8355千円がある。これはほとんど「Xperl」の活動に係るものだろう。
「IT事業部」=「Xperl」に「依存」した活動をする限り、この程度の現金を手元に残しておく必要があるのだ。今年度も税引前で8073千円の繰越が見込まれているのも、「Xperl」の「成長」のための担保である。
06年度決算では、会費や寄付金などの経常収入の合計は13765千円である。講演料と推定される「その他」を除けば12598千円。
カンボジアの2つの事業とカンボジア事務局費は計12536千円で、ほぼ同じである。
「Xperl」の収支差18460千円から時期繰越分(税引前)を引くと8180千円。
実は「IT事業」の利益では、日本事務局の維持すらできていない、という言い方もできる。そしてそこには、本来「IT事業」支出として計上すべき家賃光熱費などが含まれている。
「IT事業」は請負業、「スタディツアー事業」は周旋業として、〈非営利特定事業に係る事業〉であっても課税される。
「Xperl」を〈その他の事業〉とすることに、税制面でのデメリットはありえないはずなのだが。
by grilled_duckmole
| 2007-07-19 13:09