「貧しさと向上心の二つの視点から」?
報告書では、ある訓練生を取り上げて「貧しさ」を強調しているが、すでに触れたように、
この層から初めてファクトリーの運営を軌道にのせ、次の段階で、
というほうがよいと考えています。
http://www.kamonohashi-project.net/news/cf/20080701_433.php
「児童買春問題」の原因を「貧困」にあるとする「かものはしプロジェクト」がここで求めているのは、「コミュニティーファクトリー」の立ち上げの妨げとならない程度の、〈適度〉な「貧しさ」である。
このような矛盾や不整合は、「報告書」のあちこちに見出すことができる。
そもそも、都合のいいときは「7年の実績」といい、うまくいかなければ「スタート段階」と使い分けたるあたりがいやらしい。
一番驚いたのは、最初の「ファクトリー」が運営停止に陥っていたことだ。
本木恵介副理事長は昨年10月、「経営ノート」と題して、つぎのように書いていた。
かものはしが直接運営にタッチする必要性が減ってきたこと
http://www.kamonohashi-project.net/news/notes/
「報告書」では、この時期にはパートナーであったNGOの"Wathnakpheap"のスタッフが未経験者に入れ替わり、「安定化」とは程遠い状態であったことがうかがえる。
"Wathnakpheap"にも問題があったのだろうが、とにかく言い訳に終始していて、実情を読みとることは不可能である。
といったそばから、
という。
最初の「ファクトリー」は、「資金はかものはしとヨーロッパ系NGOが拠出し」(「報告書」P.5)ているのである。「財務の実力」の問題ならば、単独での新たな「ファクトリー」の運営など、どだい無理だろう。
さらに、活動を停止したその「ファクトリー」に関し、「活動報告書」ではその「再開に向けて、WPと協議」しているのだという。
これも、昨年10月に表明された「直接の運営から手を引き、ファクトリーの生産物を買い、小売店に販売するという」方針と食い違う。
わかるのは、本木副理事長に「反省するべき点は反省」(P.18)するつもりなどない、ということくらいだ。