「フローレンスと同程度の事業規模」? (1)
「フローレンス」の若社長は、〈カレー味のカレー〉も〈うんこ味のうんこ〉も、どちらもお好き。
だが正しいのは彼女たちであった。彼女たちは苦労しながらもITベンチャーをNPO法人と並行して経営し、今ではITの仕事で6000万近くの売上を出している。競争優位だ、市場の飽和だなんだ、なんて「当り前のことを愚直に続ける」ことの前では、くそみたいなもんだったのだ。
http://komazaki.seesaa.net/article/122942636.html
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「NPO法人と並行して経営」してたら、それはすばらしいことですね。
「ITベンチャー」ごっこをしているのは「NPO法人」自体でけっして「並行」ではないばかりか、「資金調達」そのものを目的とする事業はNPO法人の本来事業とすることができないのに、「かものはしプロジェクト」はそれをやっている。
その違法状態が「並行」に見える、というだけなんだけど。
彼女たちは今でも多くの応援団に囲まれ、事業を推し進めている。総収入が約1億円で、そのうち寄付は(寄付文化がないと言われる日本で)4000万円近く集めているということだ。フローレンスと同程度の事業規模ながら、寄付の額は圧倒的にかものはしが勝っている。まさにたくさんの共感を力にする彼らの本領が、そこに発揮されているではないか。
20007年度の「事業規模」を比較すれば、「フローレンス」の「病児保育」は事業費が5300万円。
受益者数298人に対して1225件の出動。従事者数は35人。
いっぽう「かものはしプロジェクト」の「コミュニティファクトリー」は、事業費が約10分の1の547万円。受益者数はのべ50人。従事者数は4人。
「普及啓発事業」(公式サイト運営とイベント)には、これを上回る694万円をかけている。
2008年度、「フローレンス」はカバー地域を拡大し、「かものはしプロジェクト」の現地事業は完全中断をはさみ規模を縮小して再スタートした。
「同程度」なのは「総収入」だけで、両者の活動は比べ物にならないのだが、どうやら「社会起業家」であれば〈うんこ味のうんこ〉であっても「ブーム」に仕立てたいあげたいようだ。
12000位台にまで落ちた"Amazon"での『いくつもの壁にぶつかりながら』の急上昇は、このエントリによるものだろう。
「マザーハウス」だって「共感」に支えられているという性格は同じだが、それを〈利用〉して「新しい工場を建てたいから50万円都合してくださらない」と〈パパ〉にオネダリしたりしないところが〈カレー味のカレー〉だ。
ちなみに1億円の収入規模があっても、「資金調達」のための「IT事業」の経費は本来の事業には使うことができない。
「サポーター事業」等にも経費をかけすぎで、実質的には予算規模5000万円以下のNGOと同じ程度の事業をするのが精一杯だろうし、それに見合った活動すらできていない。
[追記]
僕は学生の頃ITベンチャーでWEB構築をしていたので、そのビジネスがどれだけ過当競争か知っていた。その中で学生だけでWEB構築ビジネスをやって、そのお金をカンボジアの買春問題解決のために投資していくなんていうモデルが現実的だとは思えなかった。
そこで僕は「君たちの競争優位性は何なの?」とか「単純なWEB構築はサチって(サチュレイトして=飽和して)くるから、対策必要なんでは?」とか分かったような口を叩いていた。
そこで僕は「君たちの競争優位性は何なの?」とか「単純なWEB構築はサチって(サチュレイトして=飽和して)くるから、対策必要なんでは?」とか分かったような口を叩いていた。
いや、天才プログラマ・山田育矢を擁する「ニューロン」と、Perlができる天才チンパンジー・けんた君の違い、という構図を省略して「WEB構築をしていた」なんてトボけちゃマズいと思うんだけど。
title要素に「<br/>」なんて謎の文字列があるし。
<h1>のどっちかの行をテンプレートに書き込んでしまえばすっきりするのに。
by grilled_duckmole
| 2009-07-08 12:12