「カンボジアシルクの織物で、雇用の場を拡大」(村田早耶香理事長)?
『週刊ウェブマガジン ネクストワン』の2006年10月12日号に村田早耶香理事長のインタビューが掲載されている。
> 現在支援している貧しい農村における受益者を、2008年までに200世帯に
> 増やす見込みだ。ゴザ作りやカンボジアシルクの織物で、雇用の場を拡大している。
「かものはしプロジェクト」が「カンボジアシルクの織物」で「雇用の場」を提供したことは一度もない。「帯プロジェクト」は日本の企業が「かものはしプロジェクト」以外のNPO法人から布を仕入れ、仕立てた帯をその企業が販売しただけである。
本木恵介副理事長によれば2006年5月にはスヴァイリエンでの事業が停滞し、11月には打ち切りのアナウンスがされたというのに、なぜプロジェクトが進行しているかのように語れるのだろう。最初の事業がまさに頓挫しているそのときに、次のような楽観的な発言をしている。
> 今後の展望は、「カンボジアで成功したら、ベトナムやミャンマーに事業を
> 拡大すること」だという。
http://www.nextone.jp/no061012/iv/iv05.html
「成功」とは、すなわちカンボジアでの児童買春問題の解決に向けた大幅な寄与をすることのはずであるが、村田早耶香理事長にとってはもはやそれが「成功」ではないのだろう。
ミャンマー(ビルマ)にも児童買春問題はある。少数民族の問題や軍政といった、カンボジアよりやっかいな条件も加わるあの国で、どのような取り組みができると言うのだろう。webアクセスは制限され、メールも自由に送れない国では、「オフショア開発」事業などというモデルは初めから無効である。
> 資金の半分は、日本でのIT事業(WEB制作)で稼いでいる。あと半分は
> ファンドレイジング事業。
ここでも「Xperl」事業が団体の運営・事業の展開のための資金調達を目的とする事業であるという認識が示されている。
収入の規模だけで比較すれば2006年度予算において「半分」づつと言うことはできる。しかし、「半分」づつの収入を得るための管理費支出のバランスには大きく偏りがある。「Xperl」事業のために計上されている支出はほぼ人件費のみと考えられ、明瞭さをまったく欠いた財務内容となっている。
[追記]
> 「2008年までに200世帯の自立を実現し、1000人の子どもたちを貧困と
> 児童買春の被害から救います。」
>
> とのこと。明確に数値目標もあり、いいですね。
http://blog.ekokoro.jp/archives/2007/02/
4か月後の今年2月のイベントでも同じ「200世帯」と言っている。
出席者の聞き間違いかもしれないが、「1000人」と「児童買春の被害」者数とはまったく関係がない。「貧困」には間違いないが、「200世帯」は「緊急に保護」が必要な最貧困層ではない。
> 現在支援している貧しい農村における受益者を、2008年までに200世帯に
> 増やす見込みだ。ゴザ作りやカンボジアシルクの織物で、雇用の場を拡大している。
「かものはしプロジェクト」が「カンボジアシルクの織物」で「雇用の場」を提供したことは一度もない。「帯プロジェクト」は日本の企業が「かものはしプロジェクト」以外のNPO法人から布を仕入れ、仕立てた帯をその企業が販売しただけである。
本木恵介副理事長によれば2006年5月にはスヴァイリエンでの事業が停滞し、11月には打ち切りのアナウンスがされたというのに、なぜプロジェクトが進行しているかのように語れるのだろう。最初の事業がまさに頓挫しているそのときに、次のような楽観的な発言をしている。
> 今後の展望は、「カンボジアで成功したら、ベトナムやミャンマーに事業を
> 拡大すること」だという。
http://www.nextone.jp/no061012/iv/iv05.html
「成功」とは、すなわちカンボジアでの児童買春問題の解決に向けた大幅な寄与をすることのはずであるが、村田早耶香理事長にとってはもはやそれが「成功」ではないのだろう。
ミャンマー(ビルマ)にも児童買春問題はある。少数民族の問題や軍政といった、カンボジアよりやっかいな条件も加わるあの国で、どのような取り組みができると言うのだろう。webアクセスは制限され、メールも自由に送れない国では、「オフショア開発」事業などというモデルは初めから無効である。
> 資金の半分は、日本でのIT事業(WEB制作)で稼いでいる。あと半分は
> ファンドレイジング事業。
ここでも「Xperl」事業が団体の運営・事業の展開のための資金調達を目的とする事業であるという認識が示されている。
収入の規模だけで比較すれば2006年度予算において「半分」づつと言うことはできる。しかし、「半分」づつの収入を得るための管理費支出のバランスには大きく偏りがある。「Xperl」事業のために計上されている支出はほぼ人件費のみと考えられ、明瞭さをまったく欠いた財務内容となっている。
[追記]
> 「2008年までに200世帯の自立を実現し、1000人の子どもたちを貧困と
> 児童買春の被害から救います。」
>
> とのこと。明確に数値目標もあり、いいですね。
http://blog.ekokoro.jp/archives/2007/02/
4か月後の今年2月のイベントでも同じ「200世帯」と言っている。
出席者の聞き間違いかもしれないが、「1000人」と「児童買春の被害」者数とはまったく関係がない。「貧困」には間違いないが、「200世帯」は「緊急に保護」が必要な最貧困層ではない。
by grilled_duckmole
| 2007-06-08 21:47